瓜生 大輔
2010
ロウソクに火をつけると故人の面影が蘇る祭壇。炎の揺れに反応して表示される写真がゆらめき、また大きく揺れた場合は別の写真に切替わる。
伝統的な仏壇を介した儀式では、火を灯し、故人の存在を仮想的に表現しながら祈りを捧げることが行われてきたが、本作品は故人の肖像を浮き上がらせるという様式を付加する。ロウソクの上部にはアロマオイルが配置されており、遺影に向かい少量の煙が発生する。元来、線香の煙は故人の霊を清める、あるいは祈りを捧げる人の心を清める意味があると言われるが、アロマの煙はその代替となる。デンマーク・オーフスで開催されたDIS2010においてデモ展示を行った。